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ゴードン・ヴァン=ゲルダー
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ゴードン・ヴァン=ゲルダー

アンケート回答その1

(2012年9月公開)

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アンケート回答その2

(2012年10月公開)

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アンケート回答その3

(2012年11月公開)

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Q-1.
あなたのアイデンティティはどこの国/民族/文化にありますか?

A-1.

 第1に、アメリカ人。第2に、アシュケナージとセファルディ両系統(訳注 現在のユダヤ社会の2大勢力で一般に前者がヨーロッパ系、後者が中東系とされている)のユダヤ人。

Q-2.
SF/ファンタシイ/ホラー/スリップストリームといったジャンルはずっと英米語に支配されてきました。あなたがもっとも影響を受けたのは英米のジャンル小説ですか?

 

A-2.

 SF/ファンタシイ/ホラーが英米語に支配されてきたという見解にかならずしも賛成するわけではありませんが、この質問にお答えすると、もっとも影響を受けた作品の大半は英米のものです。

Q-3.
英米小説とご自国の、あるいは非英語小説との読書の割合を教えてください。現在のものでけっこうです。

 

A-3.

 私が読むもののほとんどは〈F&SF〉の原稿です。そのうちどれくらいがどのグループに分類されるか、比率を割り出してはいません。

Q-4.
残念ながら多くのワールドなんとかは、じっさいにはアメリカのものです。野球のワールド・シリーズから、ぼくたちのジャンルのワールドコン(ぜんぶじゃないけれど)や世界幻想文学大賞にいたるまで。どうすれば、本来の枠組みにただせるでしょう、現実の無秩序な世界を反映するように?

 

A-4.

 私が数えたかぎりでは、ワールドコン69回のうち、アメリカ以外で開催されたのは18回で、全体の26%です。


Q-5.
たしかに、ぼくたちはアメリカのポップ・カルチャーの多大な影響を受けています。村上春樹もアメリカの小説やジャズの影響無しにはいまのような小説は書けませんでした。あなたの場合も同じでしょうか? そうした影響をまったく受けずに執筆することを想像できますか?

 

A-5.

 どこからも影響を受けない人はいないでしょう。

Q-6.
最近では多くの若い作家や編集者が英語で仕事をし、アメリカのマーケットに向けて書いています。そんな仕事のしかたは邪道だと思いますか? それとも、影響の大きさを思えば当然のことだと思いますか?

A-6.

 私もそうした編集者のひとりなので邪道だとは思いません。私は雑誌とアンソロジーの編集者として、非英語圏の作品を英語圏の読者に届けようと力を尽くしています。さらに付け加えれば、それはすごくたいへんな仕事です。


Q-7.
もし英語で書くことになった場合、それは英米の読者に向けた仕事ですか、それとも世界の読者に向けたものになりますか?

A-7.

(回答なし)


Q-8.
地元の場で活躍している作家や作品で、世界の読者に心から推薦できるものがありますか?  それは英米にはないタイプのものだからですか? それとも、英米にもぴったりで、ともに楽しめるものをたくさんもっているからですか? 独自性と親和性とどちらのほうがだいじだとお考えですか?

A-8.

(回答なし)

Q-9.
ジャンルに関係なく、日本の小説を読んでおもしろかったものはありますか? どういった部分がおもしろかったのでしょう?

A-9.

 さまざまな日本人作家の作品を読んだことがあります――村上龍、鈴木光司、伊藤計劃、江戸川乱歩など――ただ、どこが特によかったかと尋ねられても、うまく答えられません。

Q-10.
外国文学をあなたの地元の読者に、またあなたの地元の作品を外国の読者に広めるために、あなたはどんなことをしておいででしょうか?

 

A-10.

 私にできる範囲で、自分の気に入った世界中の作品を出版しています。

(訳:黒沢由美)

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ゴードン・ヴァン=ゲルダー(Gordon Van Gelder)は1966年生まれのアメリカの編集者。現在は雑誌〈F&SF〉の編集長であり、フィリップ・K・ディック賞の理事もしている。

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